やさしい洋書をたくさん読んで英語力あっぷ。


【本記事の趣旨】
やさしい洋書をたくさん読んで、英語力(レベル)を向上させる方法としてSSS方式(Start with Simple Stories)が提案されています[*]。SSSのWebに詳細が記載されていますが、手順が分かり辛かったので本記事で明確に与えます。
[*] SSS英語学習法:http://www.seg.co.jp/sss/


【SSS方式のあらまし】
SSS方式では自分のレベルと同程度かそれより低いレベルの洋書をたくさん読むことで英語力の向上を図ります。ここで、英語力とは語彙や読む速度はもちろん、聞き取りの力など英語に必要な能力全般を意味します。単なる多読と異なる点は自分のレベルをはっきりと意識することです。自分のレベルは読んだ累計語数とだいたい比例するので、本を読むたびに累計語数を記録していきます。一定の累計語数を超えたらレベルアップ!


【用語の定義】(☆は本記事独自の解釈)

  • 本とはGraded Readers(Penguin Readersなど)や児童書、その他の洋書のことを指す。
  • 本のレベルをYL(Yomiyasusa Level)と呼ぶ。各 本のYLはSSSのWebで参照できる。YLの範囲は 0.0〜9.0である。
  • 語数とは出現する単語の数である。各本の語数はSSSのWebで参照できる。例えばWho is it? It is me.という文であれば語数は6である。
  • 累計語数とは今までに読んだ語数のことである。語数が300の本を3冊読んだとき累計語数は900となる。
  • ☆自分のレベルはMyLVと表す。MyLVの範囲は0〜9(整数)とし多読開始時は0とする。
  • ☆自分に適した本とは、MyLVに1を足した値より小さいYLの本とする。例えば、MyLVが0であればYLが1未満の本が適しているとする。
  • ☆経験値とは累計語数とMyLVの関係を示す値である。(表参照)。例えば累計語数が33,000であればMyLVは1である。SSSのサイトでは経験値ではなく、累計読書語数と呼んでいる。値は累計読書語数と同じ値を使用している。


【手順】
1.自分に適した本を1冊選ぶ。
2.1冊読み終えたらその本の語数を記録する。
3.累計語数を計算する。
4.累計語数が各MyLVの経験値を超えたらMyLV
  が上がる(表参照)。
(1〜4を繰り返す)


MyLV経験値
00〜
130,000〜
2120,000〜
3470,000〜
41,020,000〜
51,320,000〜
61,600,000〜
71,900,000〜
82,000,000〜
92,200,000〜


【コツ】
やさし目の本を選ぶことがコツ。例えばMyLvが3になったときでも、YLが3.0〜3.9の本だけでなく0.0〜2.9の本も読むこと。


【おわりに】
やさしい洋書を読んで英語力なんてほんとに上がるのかという疑問があるかもしれません。試しにPenguin Readers Easystarts(YL0.8)を読んでみてください。非常に簡単な本なので、英文法を一通り習得している人であれば、1冊10分以内で読めると思います。2,3冊読めばきっと効果をすぐに実感できるはずです。文法書などの教本では得ることができない、自身の英語に生命を吹き込むような、そんな感覚が味わえるはずです。